こんにちは、つるりです。
朝起きて、なんとなく体がだるい、急にドワッと顔が熱くなって顔だけ汗をかいたり、イライラして家族に当たってしまったり、夜中に何度も目が覚めたり。
40代、50代を迎えると「自分の体が自分のものじゃなくなる感覚」みたいなもの、じわじわきますよね。だいたい「年齢的なものだから仕方ない」とか、「まあそういう時期だよね」って言われちゃうんですけど。でも、突然イライラし出したら、周りの人もたまったもんじゃないし、自分でも制御できないし、できるものならなんとかしたいですよね。
そこで、私が大好きな「漢方」の登場です。更年期障害に漢方が効果的だと思う理由は、西洋医学の薬が「出た症状」を一個一個抑えるのに対して、漢方は身体を全体的に整えるので、いろんな症状がいつの間にか楽になってるっていうところです。
「ちょっと待って、漢方って昔のおばあちゃんが飲む中国の苦い薬じゃないの?」って思ったそこのあなた。私もそう思ってました。でも、漢方って漢方薬だけを指す言葉ではないのです。
え、興味出てきた?2回に分けて説明するので、ぜひ読んでみて下さいね!
「漢方」とは日本で発展した【日本人のため】の養生方法のこと
「漢方」と聞くと、なんとなく敷居が高くて古臭いイメージありませんか?茶色い粉薬とか、謎の草がぎっしり詰まった箱とか、映画「千と千尋の神隠し」でクモみたいなおじいさんが扱っているような何か・・・。
実は「漢方」と言うのは、古代中国から渡ってきた「中医学」を、日本の風土や日本人の体質に合わせて改良し続けている「日本独自の日本人のため」の養生方法なんです。「漢方薬」のイメージが強いと思いますが、体質に合わせた生活の仕方なども含めて「漢方」と呼ぶのです。
漢方の基本は、「体全体を見て、その人の体質に合ったケアをする」ってこと。西洋医学の「症状が出たらその症状を抑える薬を飲む」というアプローチとは違って、体全体のバランスを整えて、「中庸」(ちゅうよう)という偏りのない「ちょうど良いあんばい」に整えるのが特徴なんです。なんか、めっちゃ良さそうじゃないですか?!
西洋で統合医療として漢方が再認識されてる!
漢方は近年、西洋でもその有効性が認められつつあります。特に、統合医療(コンプリメンタリー&インテグレイティブ・メディスン)という分野で、漢方を含む伝統医学が注目されています。その理由を簡単に説明しますね。
- 科学的な研究が進んでいる
漢方薬の成分や作用メカニズムが科学的に解明され始めています。たとえば、漢方薬の一つ「葛根湯(かっこんとう)」が、風邪やインフルエンザの初期症状に有効であることが臨床試験で確認されています。また、「八味地黄丸(はちみじおうがん)」は、更年期障害や慢性疲労に有効性があることが複数の研究で示されています。 - 自然療法への関心が高まっている
西洋医学では、症状を抑える薬が主流ですが、副作用が懸念されることもあります。そのため、「自然に近い方法で体を整えたい」という考え方が広まり、漢方やハーブ療法が注目されるようになっています。漢方は植物や鉱物をベースにしており、比較的自然なアプローチとして受け入れられています。 - WHO(世界保健機関)が伝統医学を支持
世界保健機関(WHO)は、漢方を含む伝統医学を「保健医療システムに統合すべき」と提唱しています。2019年には「国際疾病分類(ICD-11)」に初めて伝統医学が取り入れられ、漢方のような東洋医学が正式な医療の一部として認識されるようになりました。 - 実際に使われる場面が増えている
アメリカやヨーロッパでは、漢方が補完療法として使われることが増えています。たとえば、がん治療の副作用軽減や、不妊治療、慢性的な痛みの緩和などに利用されています。アメリカの名門大学病院やがんセンターでは、漢方やアキュパンクチャー(鍼治療)を提供する施設もあります。 - 「予防医療」の観点で評価されている
漢方は症状が出る前の「未病」を改善することに重点を置いています。この考え方は、病気になる前に健康を維持しようとする予防医療の思想と一致します。特に慢性疾患や生活習慣病の多い西洋社会では、この考え方が歓迎されています。
漢方が抱える課題
漢方が全ての人に受け入れられているわけではありません。以下のような課題もあります:
- 科学的エビデンスの不足
漢方は長い歴史の中で使われてきた実績がありますが、現代科学の基準に合った臨床試験が十分ではないものもあります。特に、西洋医学の研究基準に合わせたエビデンスの蓄積が今後の課題です。 - 標準化の問題
漢方薬は自然由来の材料で作られるため、製品ごとに成分や効果が異なる場合があります。西洋医学の薬のように「一律で同じ効果」を期待できるわけではないため、国際的な標準化が求められています。
漢方の未来
漢方は、東洋と西洋の医療が互いに補完し合う形で、さらに広がっていく可能性があります。西洋医学では解決しきれない慢性的な症状や、術後など全身のバランスを重視するアプローチが求められる場面で、漢方が重要な役割を果たすことが期待されています。
西洋医学が「点」を治療するのに対して、漢方は「面」を整えるアプローチです。この2つをうまく組み合わせることで、より多くの人々の健康を支える医療が実現するかもしれません。
ということで、次回はいよいよ更年期障害へのアプローチの解説をします!
乞うご期待!
では、また!
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